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2022.02.23

がん発覚6日目①~病院受診

地域連携室からの予約により、週明けの月曜日に紹介された病院の受診となる。

最短での受診予約となり、よかったと思っていたのだが

それでもこの週末の2日間が長い。 

1日、1日、どんどんがんが進行しているのではないか…。

とはいえ、お腹が張っているくらいで、

もはや右肩痛もなくなり、普通と変わらない体調。

…自分は本当にそんなにひどいがんなのか?

身体は今までどおりの感じなのに、間違いなくがんがある。

現状に頭と心がついていかない感じの週末を過ごす。

2021年10月11日(月)

腫瘍内科受診。

採血の検査後、診察の時間となり、奥さんと一緒に主治医から説明をうける。

  • 直腸癌があり、リンパ節にも転移がみられている。
  • 肝臓に多発転移がある。 →奥さんははじめてCT画像を診て驚愕する。
  • 根治することはなく、抗がん剤治療の方針となる。
  • 肝臓の値が悪く、抗がん剤が出来ない可能性もある。
  • その場合は、痛みを取る治療となる(緩和ケア)。
  • 明日から入院して、検査を行い、結果をみて抗がん剤治療を開始していく。

このときの私の気持ち

  • リンパにも転移あったんや。気づいてなかった。
  • (肝臓のCT画像をみた奥さんのリアクションをみて)大丈夫かな?(もちろん大丈夫ではない)
  • わかっていたけど、とりあえず抗がん剤しかない。
  • 金曜日よりも肝臓の値さらに悪くなってるやん!抗がん剤はできるのか!?
  • 抗がん剤できなければ年も越せないのか?
     →「抗がん剤できないときは月単位の余命ですよね?」と質問。「そうなりますね」と。
  • とりあえず、抗がん剤治療ができるかどうかか。

「あなたはがんです!」っていうショックは先週の段階でうけているので、

今回の説明もいたって冷静に落ち着いて聞くことができました。

奥さんはめちゃめちゃ動揺していたと思います。

最悪のシナリオは「もう治療は何もできず、緩和ケアです」と言われること。

明日から入院して治療を開始できる(かも)ということをポジティブにとらえ、

少しだけほっとしていました。

この日わかったことは、現時点での自分の余命は、

「抗がん剤治療ができるか、できないか」によるということ。

つづく

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