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2022.06.15

~緩和ケア医 関本剛先生~

4月19日、緩和ケア医でがん患者となった、関本剛先生がお亡くなりになりました。

皆さんご存じの方も多いと思いますが、灘区にある関本クリニックの院長で、緩和ケアの患者さんを診療されていた先生です。

関本先生には、2年前に当院で緩和ケアについての講演をしていただきました。

自分ががんになってからは、

先生の著書“がんになった緩和ケア医が語る「残り2年」の生き方、考え方“

を読ませていただきました。自分はあまり他の人のブログや体験談の本などは読まない、読みたくない?タイプなのですが、年齢も近く同年代ということもあり、この本を読んで、がん患者の心構えといいますか、過ごし方や考え方などに触れ、自分もお手本にしたいなと思う内容でした。

「最悪の事態に備え、最良に期待する」

先生が診療されているがん患者の方にかけられている言葉だそうです。 

ネガティブなことはなかなか考えることがつらく、家族もそのような話は嫌がる傾向があります。しかし、最期が近くなった状態では心身共に考える余裕もなく、自分の思うような最期を迎えられないかも知れません。今のうちにしっかり最悪の事態を考え、準備しておくことによって、日々の闘病生活も充実するのではないでしょうか。

関本先生はたびたび、テレビで特集されており、

闘病しながらも終末期の患者さんと真摯に向き合い、私生活も楽しんでおられる姿はとてもかっこよく、自分の理想とする姿であるように思いました。

関本先生は、がん患者だけでなく、それに関わる家族や医療従事者に対して大きなものを残してくれたと思います。きっと今は天国で関わったたくさんの患者さんたちに囲まれて楽しく語り合っているのではないでしょうか。

ご冥福をお祈りいたします。

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