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2022.06.29

がん発覚5週目②~抗がん剤をぶら下げた生活~

外来の最後に、ポートに針を刺して抗がん剤の入ったインフューザーポンプ(写真①)をつけて帰ります。

ポンプをぶら下げた状態で48時間すごし、終了後に自分で抜去。

ポンプはこんな感じでポーチに入れてすごします。(写真①)

左)写真① 右)写真②


ルートには温度センサーがついており、センサーが体に密着していていないと流れてこないようになっています。

ポンプをぶら下げての生活が初めての経験。

普段はそこまで気にならないのだけど、

寝るときは無意識でどうなっているかわかりません。

寝返りの時に引っかけるとか、ポンプをつぶしてしまわないかが気になって、

何度も目が覚めて確認していました。

実際は簡単にはつぶれないし、点滴のルートも簡単に抜けないようにとめてくれているので、そんなに気にする必要はないそうです。

ゆっくりゆっくりとポンプがしぼみ、48時間後はこんな感じ。

最左)直後 左)24時間後 右)48時間後 最右)外来へ

写真のようにしぼむと、針を自分で抜き、抜いた針などは次回の外来に持って行きます。

入院中に2回ほど看護師さんに模擬のポートなどを使用しながら指導してもらっていたので、いだたいた手順書を見ながら問題なく針を抜くことができました。

簡単にできるのですが、『針を抜く』という所は初回ということもあって、

やっぱりちょっと緊張するというか、怖い感じはありましたね。

人によっては「無理~!」という方もいるのではないかな?

こうして抗がん剤をぶら下げた2日間が終了。

小さな軽い物なのですが、抜去するとものすごく身体が軽くなったような感じがしました。

インフューザーポンプ

・・・わかりやすくいうと「抗がん剤お持ち帰りポンプ」です。

外来化学療法室で点滴の治療後、抗がん剤を入れたボトルをつなぎ、写真②のように専用の袋にいれて帰宅します。(今回の場合は)薬がなくなるまで48時間かかりますが、患者さんは通常の生活を送ることができます。ポンプは専用の袋に入れて首から下げたりポケットに入れるなどしておきます。最初は重たいかもしれませんが、少しずつ抗がん剤が注入されてボトルは小さくなり、軽くなっていきます。

つづく

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