細菌検査室
目に見えない「細菌」によって引き起こされる感染症の原因を特定する一般細菌検査を主に行っています。
患者さんから採取された尿や喀痰などの検査材料を用いて、原因菌を特定し、どのお薬(抗生剤)が有効なのかを検査します。
検査は菌を発育させて行うため、3日~1週間程度要します。
また、コロナウイルスや結核の遺伝子検査(PCR検査)にも対応しています。
一般細菌検査の流れ
1日目
検査材料をスライドガラスに塗りつけ、染色した標本を顕微鏡で観察します。
細菌が存在するのか、形態や染色性(何色に染まったのか)がわかるだけでも、治療方針に大きく役立ちます。
同時に、細菌が発育しやすい環境(培地)に塗りひろげておき、細菌が発育するのか確認します。
2日目
培地に細菌が発育した場合、集塊(コロニー)を形成して目視確認することができるようになります。
コロニーを用いて菌種を鑑別する検査を行い、菌名を特定します。また、抗生剤が含まれた環境でも細菌が発育できるのかをみることで、その抗生剤が有効なのか検査します。
3日目以降
2日目に行った検査を判定し、報告します。追加検査を実施したり、発育が遅い菌が後日確認されたりするため、必要に応じて検査を進めていきます。発育する細菌がすべて原因菌とは限りません。診断に必要な情報を正しくピックアップし報告できるかどうかが、細菌検査担当の腕の見せ所です。
遺伝子検査(PCR検査)
コロナウイルスや結核菌に対する遺伝子検査を院内で実施しています。
コロナウイルスPCR検査は最短で15分で結果報告可能です。
遺伝子検査は微量な検体を取り扱い、他の患者さんの検体に飛沫が混和してしまっただけでも誤判定に繋がってしまう繊細な検査です。検査技師の感染対策を徹底しながら、慎重に行っています。