基本情報
当院の外科では、「ヘルニア外来」を設け、毎週水曜日の午後に診療を行っています。
ヘルニアとは、臓器や組織の一部が、本来あるべき場所から逸脱することで症状が起こる疾患の総称です。
外科で扱うヘルニアは、本来ならお腹の中にあるはずの腹膜や腸の一部が、筋膜・筋肉の間から皮膚の下に出てくる病気で、一般には「脱腸(だっちょう)」と呼ばれています。
症状について
- お腹に不快感や痛みがある。
- 立った時やお腹に力を入れたとき、お腹に柔らかい腫れを感じる。
- 指で押さえると通常は凹む。
- 腫れが急にかたくなり、指で押さえても凹まなくなる(この状態を嵌頓(かんとん)と言います)。この場合は緊急手術が必要です。
こんな人は要注意
ヘルニアは、乳幼児の場合はほとんど先天的なものですが、成人の場合は加齢により身体の組織が弱くなることが原因で、特に40代以上の男性に多く起こる傾向があります。
ヘルニアの発生に職業が関係していることが指摘されており、お腹に力がかかる仕事や立ち仕事に従事する人に多く見られます。また、便秘症、肥満、前立腺肥大、咳をよくする方、妊婦の方も要注意です。
治療について
ヘルニアは基本的に自然治癒することはなく、薬やトレーニングで治るものでもありません。手術が唯一の治療方法となります。
気になる方は、一度ヘルニア外来を受診ください。