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基本情報

認知症の「早期発見」と「発症リスクの評価」を目的とした外来です。

毎月第2、第4月曜日の14:00より、完全予約制で診療を行っています。

認知症とは

いろいろな原因で脳の細胞が正常に機能しなくなってしまったり、働きが悪くなったたりしてしまったためにさまざまな障害が起こり、生活するうえで支障が出ている状態(およそ6ヵ月以上継続)を指します。

<参照元: 厚生労働省 政策レポート(認知症を理解する)より>

外来開設のきっかけ

神戸市は、2019年より全国に先駆けて、認知症の方やそのご家族が安心・安全に暮らしていけるよう、「神戸モデル」と呼ばれる認知症の公的助成制度・救済制度を開始しました。
当院は神戸市の中でも高齢化率の高い地域に位置していること、また生活習慣病が認知症の発症リスクとして深く関わっていることから、認知症の「早期発見」と「発症リスク軽減」の一助となるよう、2024年4月より内科外来のひとつとして当外来を開設いたしました。

主な治療対象

  • 前期高齢者以降の方で、最近、もの忘れが気になる方
  • 今までに認知症の診断を受けていない方
  • 現在、クリニックや病院に通院していない、かかりつけ医の先生が決まっていないなど、認知症の検査を受ける機会がない方

受診のご案内

  • 診療日:毎月第2・4月曜日の14:00~15:00
  • 予約方法は下記をご覧ください。

受診の流れ(一例)

  • 1回目の来院:診察と検査予約
  • 2回目の来院:検査(生活習慣病の諸検査、および頭部MRIなどの画像検査)
  • 3回目の来院:検査結果および今後の方針について説明
  • 基本情報で述べた通り、認知症の「早期発見(疑いの有無)」と「発症リスクの評価」を目的とした外来です。検査の結果、さらなる検査、専門医と診察が必要な場合は、高次医療機関をご紹介させて頂きます。

認知症の発症リスクについて

国の「認知症対策推進大綱(令和元年)」には、「認知症は誰もがなりうるものである」と繰り返し書かれています。認知症でいう「予防」とは「認知症にならない」という意味ではなく、「認知症になるのを遅らせる」、「認知症になっても進行を穏やかにする」ということをいいます。

認知症予防には、認知症の発症遅延や発症リスクの低減(一次予防)、早期発見・早期対応(二次予防)、重症化予防、機能維持、行動・心理症状(以下BPSD)の予防・対応(三次予防)があります。

近年、生活習慣病を管理し、生活習慣や環境を整えることが一次予防に繋がり、認知症発症リスクを低減できる可能性があることが分かってきました。

当外来では認知症の検査と共に生活習慣病のチェックも行い、必要であれば糖尿病専門医や循環器専門医と連携し、リスク管理を行います。

修復可能な認知症の危険因子

危険因子 改善可能なリスクの割合
高血圧 2%
糖尿病2%
肥満1%
喫煙 2%
多量の飲酒 1%
難聴7%
身体不活動 2%
*高脂血症
(高LDLコレステロール血症)
7%
*未治療の視覚障害 2%
*2020年の報告にはなく,2024年の報告で追加された項目
 生活習慣病の管理(「禁煙」,「飲酒は控えめ」,「適度な運動」を含む)と,難聴・視力障害の改善により,認知症の発症リスクを26%減少できる可能性があります
 

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