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2023.03.30 お知らせ

「行動抑制最小化に向けたカンファレンスとケアの方法について」の研修会を開催しました

3/3(金)、外部講師をお招きして「行動抑制最小化に向けたカンファレンスとケアの方法について」の研修会を院内で開催しました。

川崎病院 看護部の看護師たちは、日々患者様の対応に当たっていますが、そのなかでいろいろな課題に直面しています。

今回行った研修会では、認知症患者様のケアを行っていくうえで避けて通れない「行動抑制」に関して、「倫理的なアプローチを行い、いかに抑制を最小化し早期に解除するか」という課題に対するカンファレンス(情報共有の場)の方法、ケアの方法について学ぶ機会でした。

講師は、医療法人実風会 新生病院の鶴屋看護部長です。鶴屋氏は、老人看護専門看護師であり、同病院内に設置されている「神戸市認知症疾患医療センター」の副センター長でもあります。当院にお勤めだったこともあり、研修会は終始和やかな雰囲気のなか行われました。

研修会は2部構成で、第1部は鶴屋氏からの講義「抑制解除に向けた倫理的アプローチ~カンファレンスの運営~」、第2部は「模擬カンファレンス(2グループ)+振り返り」でした。

第1部の講義では、「『医療倫理の4原則(自律尊重、無危害、善行、正義)』をベースに、倫理的問題に対してどう考えていくか」、「認知症で起こる症状は何か、その原因は何かを考え、原因となるものを除去することの大切さ」「行動抑制を最小化していくために行うカンファレンスを運営するプロセスにおいて大切にしなければならないこと」などをお話しいただきました。

第2部では、患者様の担当看護師役(情報提供役)1名と、チームのリーダー1名、チームメンバー他2名という4名1グループで、役割に分かれて模擬カンファレンスを行い、他の参加者はそれを観覧する形式で行いました。1グループが終われば振り返りを行い、その後、もう1グループが同じ形式で、別の事例を元にカンファレンスを行いました。

研修会の時間配分の関係で、限られた時間の中での模擬カンファレンスでしたが、情報提供者と質問者とのやり取りは途切れず行われ、講義の中でお話のあった「カンファレンスをうまく導くポイント」を皆さんがしっかり押さえて実践しているようでした。

カンファレンス終了後の振り返りで、鶴屋氏が「あの質問をされた意図は何ですか?」とカンファレンス参加者に質問をされるシーンがありました。

それに続いておっしゃったのが、「質問の内容だけでなく、質問した意図・質問者の考えを知ること、伝えることが大切です」という言葉でした。認知症ケアの現場だけでなく、毎日病院内のどこかであらゆるテーマでカンファレンスが行われていますが、今回の研修会では、すべてに活かすことができる、カンファレンスのコツを教えていただくことができたと思います。この会での学びが、参加者だけに留まらず、どんどん広まり、質の高い看護の提供に繋がっていくといいなと思います。

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