胃間質性腫瘍とは
症状と原因
胃間質性腫瘍は胃GIST(ジスト)とも呼ばれています。胃の壁にある消化管の動きを調整する役割を担っている間質細胞から発生する腫瘍で、胃癌とは異なる種類の腫瘍です。通常、中高年から高齢の人々に見られることが多いです。
初期段階では症状が現れにくいことが多いですが、腫瘍が大きくなるにつれて、腹痛や胃の膨満感、出血による黒色の便などの症状が現れることがあります。原因は、遺伝子の異常が関与していることが知られていて、遺伝子の異常が、細胞の増殖を促進して、腫瘍形成を引き起こしています。
予防方法は特にありませんが、定期的に健康診断を受診して、早期発見と早期治療が重要です。
診断
診断には、内視鏡検査や画像診断が用いられます。治療方法は、腫瘍の大きさや進行度によって異なりますが、手術治療が最も一般的です。
治療方針の決定と治療方法について
川崎病院の胃GISTの治療方法は、胃GISTはリンパ節郭清の必要がありませんので、胃の機能をできる限り残すという考えのもと、消化器内科の先生方と共同して、胃カメラと腹腔鏡を同時に行い、腫瘍だけをくりぬくように切除する手術(腹腔鏡内視鏡合同手術(LECS))を行っています。